生物科学研究科の学生が日本学術振興会の特別研究員に採択されました!
生物科学研究科博士課程2年次生の中島勇貴さんがこの度、「豆乳ヨーグルト摂取における細胞外小胞を介した脳腸相関による認知症予防戦略」の研究で「2024年度日本学術振興会特別研究員(DC2)」に採択されました。特別研究員制度は、若手研究者に、自由な発想で主体的に課題を選びながら研究に専念する機会を与え、優れた研究者の養成・確保を図る制度で、2年間の採用期間は研究奨励金が給付されます。
中島さんは、本学農学部バイオサイエンス学科(現:食生命科学科)を卒業後、大学院農学研究科を修了。生物科学研究科博士課程に進学し、乳酸菌および豆乳ヨーグルトの機能性研究を進めてきました。本研究は、肥満により認知機能が低下したマウスへ豆乳ヨーグルトを摂取させた際の認知機能の改善効果とそのメカニズムを検証するものです。
研究指導にあたる木下英樹准教授からは、「有名国立大学でも難しい日本学術振興会特別研究員に採択されたことは指導教員として誇らしく、大変嬉しく思います。三度目の正直でしたが、中島くんがこれまで諦めずに努力をし続けた結果だと思います。乳酸菌や発酵食品は魅力の尽きない研究材料です。中でも中島くんの研究テーマは現在でも治療が難しい認知症の予防に繋がる研究です。これを励みに中島くんらしい新しい発想力でさらに研究を発展させてもらえればと思います」とエールを送りました。
中島さんは「昨年度と一昨年に本制度に応募していましたが、あと一歩届かず不採択A(不採択者の中で上位20%)で悔しい思いをしました。その後も指導教員の木下先生を始め共同研究の先生方にアドバイスを頂いたり、研究室内外の学生と切磋琢磨してきました。悔しい思いをバネに諦めずに努力してきたことが自身の成長に繋がったと実感しています。何よりアカデミアでの周りの支えと家族の応援があったからこそ、今回の採択に至ったのだと思います。申請の段階で昼夜問わず、申請書の添削を頂いた先生方に感謝の気持ちでいっぱいです。今後は研究費が給付される分、新たな研究手法にも着手し、発酵食品と健康機能の関係の一端を解き明かせるよう研究者として走り続けます」と意気揚々と語ってくれました。
日本学術振興会:https://www.jsps.go.jp/j-pd/
中島さんが所属する食品バイオ化学研究室:http://www2.kuma.u-tokai.ac.jp/~kinolab/