2022.9.13

豆乳ヨーグルトの抗糖尿病およびAGEs生成阻害成分に関する論文が国際誌Food Bioscienceにアクセプトされました
 
Food Bioscience(IF=5.318)に生物科学研究科(博士課程)1年の中島くんが筆頭著者で執筆した論文がアクセプトされました。本論文には、他の院生、卒業生、学部生、そして本学科の他研究室(永井研、安田研)が関わっており、共同研究したものになります。
 
現在、植物代替ミルクの活用が活発になっておりますが、豆乳を乳酸菌で発酵させた豆乳ヨーグルト(発酵豆乳)に関する研究はまだまだ少ないのが現状です。本論文では、それぞれ1,000万人いると言われている糖尿病およびその予備軍の方に豆乳ヨーグルトは適した食事となるのかを検証するために、研究室保有の様々な乳酸菌で発酵させた豆乳ヨーグルトについて、糖類分解酵素阻害、DPP-IV阻害、終末糖化産物(AGEs)生成阻害能を検証した論文です。その結果、使う乳酸菌によってその効果が変わること、それにはイソフラボンのアグリコン化能、ペプチド産生量などが関わっていることを見出しました。特に  Lactiplantibacillus plantarum TOKAI 17とLactiplantibacillus pentosus TOKAI 35はα-グルコシダーゼ阻害活性、PP-IV阻害活性、蛍光性AGEs生成阻害活性が高く、糖尿病およびその予備軍に適した豆乳ヨーグルトスターターとなる可能性が示唆されました。

現在、マウスを使った試験でも面白い結果が得られており、続編の論文を執筆中です。
 
Yuki Nakashima, Naoki Yamamoto, Ryosuke Tsukioka, Hikari Sugawa, Rina Ohshima, Kaede Aoki, Tomoyuki Hibi, Kotone Onuki, Yudai Fukuchi, Shin Yasuda, Ryoji Nagai, Hideki Kinoshita. In vitro evaluation of the anti-diabetic potential of soymilk yogurt and identification of inhibitory compounds on the formation of advanced glycation end-products. Food Bioscience. 2022. in press
  


2022.4.1

新年度が始まりバイオサイエンス学科から食生命科学科へ生まれ変わりました
 
今年も新学期が始まりました。バイオサイエンス学科は良いところはそのままに、さらに進化した形で食生命科学科として新たなスタートを切りました。食品機能や生命科学をベースに予防医学的観点から食について深く学べる学科になっています。
 
コロナ禍が長く続いておりますが、研究室でもゼミ等でのオンラインの活用が一般化しました。学科同様良いところは取り入れ、オンラインと対面を上手に活用して教育・研究活動を行っていく所存です。
 
また、昨年度は「チーズ・乳酸菌研究所」を法人化し、学内ベンチャー企業として合同会社プロバイオを立ち上げました。お陰様で色んな企業から乳酸菌の活用について相談を受けています。今年はそれを商品などに落とし込めるように精進いたします。
 
合同会社プロバイオのホームページはこちら
 
5月末には3年生の研究室配属もあり、新しい仲間を迎えてのスタートになります。乳酸菌や発酵食品は宝の山です。その原石を探して磨いていくのが私達の仕事だと思っています。「真剣に楽しむ」を意識しながら乳酸菌や発酵食品の魅力を引き出す研究を行っていきたいと思います。
 
本年度もどうぞよろしくお願い致します。 





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