阿蘇のあか牛シリーズ、これまで原川さん、今川先生、岸浪さん(慶応大)の3人のインタビューが放送されました。
そして今回、あか牛シリーズ最終回となる第4弾は、南阿蘇村であか牛の繁殖農家を営んでいる
山戸将大さん(山戸牧場・東海大学今川研究室卒)と、今川先生へのWインタビューとなりました。
〈山戸さん〉
山戸さんは研修先の畜産農家で、熊本特有の希少価値、放牧、飼いやすさ、コスト面などで魅力を感じてあか牛を飼い始めました。
3頭から飼い始めた牛は、暑さ寒さに強く病気もしにくいため飼いやすく、
就農4年目の現在、南阿蘇の白川牧野で母牛50頭、子牛25頭を飼っています。
山戸さんは、家で飼っている子牛に餌を与え、母牛はもっぱら放牧で、野焼きもいらないくらいに牛が草を食べているそうです。
これからもっと規模を拡大し、人が減って荒れていく放牧地を自分が守れる牛飼いになりたいと思っています。
2年後には300頭を目指しています。
〈今川先生〉
将大は非常に印象深い学生でした。
3年の夏に研究室に入ってきた頃の彼は、怪我で野球ができなくなったことから立ち直れず卒業もできないのでは・・・といった様子でした。 しかし、ラボで論文購読や解釈をミーティングしていく中で、面白いタイミングで面白い質問をしてきて、
鍛えれば大化けするかもしれないと思うようになりました。
更に経営者として力をつけていってほしくて、私が塾長を務める“くまもと経営塾”も勧めました。
彼は叩けば響く、いいセンスをしている。これからその感性を活かしていってほしいものです。
<今川先生~あか牛4回シリーズを通して~>
草原の野焼きによって牧草が生えて、というのがこの数百年繰り返してきたことです。
草原であか牛が草を食べ糞尿をして循環していくこと、この先人たちがやってきたことを科学的に証明し、
次の千年を作っていきたいのです。
東大から熊本の東海大に来るときに、地方大学でしかできないことをやりたい、生産者に役立つことをやりたいと思って来ました。
これから、もっともっと変化していかなければならない時です。
あか牛が少しずつ認知されてきており、解析に新しい技術が入ってこれからデータが出せる時期です。
こういう核を作ることも大学の大切な使命です。楽しんいますよ!!
「ゆっくりのんびりASO大陸」4回にわたる放送で、今川先生の研究の一端がわかりやすく、
そしてダイナミックな人柄が皆様にもよく伝わったのではないでしょうか。
インタビューアーの村岡章子さんはじめ関係者の皆様ありがとうございました。
放送を聴きそびれた、聴いてみたい方は、今川研究室へお気軽にお声かけください。
活動一覧
「ゆっくりのんびりASO大陸」 山戸さんと今川先生がW出演
高校生に東海大農学部の魅力伝える!
大学院生らが奮闘 「オープンキャンパス 農学部オリジナルピザ作り体験」
~東海大学で生産したトマトやじゃがいも、加工したチーズやベーコン、ソーセージで食と農を楽しもう~
8月3日・4日、臨空キャンパスでオープンキャンパスが開催されました。
オープンキャンパス自体は例年開催されていますが、今年は総合農学研究所に所属する大学院生らが大いに奮闘しました。
「食と農、そして東海大農学部の魅力を高校生にダイレクトに伝えたい」という想いから、大学院生4人が、
キャンパス長、農学部長らに「農学部オリジナルピザ作り体験」企画書を提出することから始まりました。
参加する人数に合わせ食材がどれだけ必要か、食材以外に何がどれだけ必要か、
お金はいくらかかるか、一緒に活動する学生への呼びかけ、動線の確保、保健所への許可申請、食品衛生上のリスク管理、
関係者への交渉等々、しばらく他のことが手につかないほど奔走していました。
室内からも空の青さと緑の景色が美しいガラス張りのオープンキッチンで、
参加した高校生らは、食材がこの東海大学農学部で採れたもの、加工されたものであることを聞き、ピザ生地を伸ばしトッピング。
食堂に移動しオーブンで焼きあがったマイピザを食しました。
8月3日 じゃがいもとソーセージを使ったジャーマンポテトピザ。
8月4日 トマト、チーズを使ったマルゲリータ。
「農学部で栽培・製造をした野菜や食品を使った体験を通して、農学部への印象は変わりましたか?」
「このような体験をまたやってみたいですか?」
アンケートには多くの高校生が、「はい」と回答しました。
高校生から寄せられたの感想を一部ご紹介します。
「野菜やチーズまでも全て大学で作られているのが凄いと思いました。
先生や大学生の方々も気さくに話しかけてくれて心地よい時間が過ごせました」
「先輩方がとても優しくて説明も分かりやすかったです私も農学部で学びたいなと思いました」
「ピザ作りはもちろん楽しかったのですが、先輩方が気さくに話しかけて大学の事を教えてくださり、
東海大の事がいろいろと分かってよかったです。ありがとうございました」
スタッフの大学院生は、高校生の様子をこう話していました。
「食材(特に加工品)を農学部で作っていること、そこに科学(チーズの凝固や焼き色や生地の発酵など)が詰まっていることに
高校生が驚いている様子が多かったのが印象的でした」
先生方の陰ながらのサポートも忘れてはなりません。
木之内キャンパス長、星農学部長、今川先生、農学部の先生方にカンパをご協力いただきました。
また、星先生は、SNSで積極的に宣伝してくださいました。
今川先生は統括として2日間終日イベントに張り付きました。
今年の臨空オープンキャンパス、来場者は前年より多かったそうです。
2日間でピザ作りに参加したのは105組、240食のピザが食されました。
2日間でスタッフとして参加した学生は延べ30人、本当にお疲れさまでした。
ご参加くださった高校生、保護者の皆様、ありがとうございました。
来春、東海大学農学部でまた会えるといいな。
宮崎大学大学院特別セミナー講演
宮崎大学農学部獣医学科の大澤先生からの依頼で、
7/5(金)、宮崎大学大学院特別セミナーで今川先生が講演をされました。
演題「大動物の妊娠認識から着床(初期胎盤の形成)まで」
聴講した獣医師、医師の方々の中には、留学生も少なくないということでスライドは英語を中心にして、
生殖、受胎の不思議と魅力、そして真理を追究し、発見するプロセスの興奮を伝える講演となりました。
講演後の質疑応答も楽しいものとなったそうです。
「お蔭様で研究科の院生達も、そしてうちのラボのメンバーも大変刺激を受けることができました。
その後の懇親会でも色々と貴重なお話を聞くことができて楽しかったです。
また次の機会に再び宮崎にお出でいただけると光栄です」
大澤先生からもお礼の言葉をいただきました。
2024農学特別講義B打ち上げ
論文要旨(abstract)を発表し、それについてディスカッション(アウトプット)するという形式で進められる農学特別講義B。
今年度受講の農学研究科(修士課程)の学生は、6名。
アブストラクトは毎年、学生の専攻に合わせて選んでいるそうですが、
「全体を通して、生物学のデータでは1つ以上の解釈ができること、
違った角度からデータの見直しの必要性などを理解してもらうように進んでいきます。
腸内細菌と脳機能をメインにしながらも、人への進化のためには細菌との共生も必要など、
新しい考えかたをベースにした講義」だそうです。
そして昨年に続き、夏の恒例になりつつある農学特別講義Bの打ち上げ。
春学期最後の講義を終えたその日、今川先生のいつもの行きつけのお店で。
カラオケも盛り上がったらしいです。
祝72 臨空キャンパスで
例年、研究室でいつものメンバー数名で祝う今川先生の誕生日。
今年は臨空キャンパスでの授業後、農学特別講義Bを受講している6人の院生も参加して14名でのお祝となりました。
ケーキには、たくさんのフルーツに加え、今川先生の顔が !!
今川先生の写真がプリントされたチョコプレートがのったケーキを、卒業生が準備してくれました。
感激した今川先生、チョコプレートは食べずに研究室の冷凍庫に大事に保管されています。
翌日の今川先生
「昨日はサプライズパーティを開いていただき、ありがとうございました。
毎年の事ですが、毎回新しい方法を試していただきとても感謝しております。
簡単ですが、お礼まで」
別日には、古い仲間たちからもお祝いしてもらったそうです。
今年も幸せな誕生日でしたね、先生。
「ゆっくりのんびりASO大陸」が今川研にやってきた
3月原川さん、5月今川先生と続いたFMKラジオ「ゆっくりのんびりASO大陸」、
第3弾の今回は今川研究室で収録され、7/6(土)に放送されました。
今川研究室と南阿蘇村草原再生・あか牛復興プロジェクト(*)でタッグを組んでいる、
慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科 Creative Industryプロジェクト 研究員 岸浪 聖さんが出演されました。
村岡章子さんによるインタビュー内容は以下です。
・地域活性化プロジェクトを全国各地で進めている岸浪さんたち、
阿蘇では2018年、肥後銀行と畜産連合会と、生産頭数が減っていくあか牛を関東で販路拡大していこうという取り組みから始まった。
・最初の2~3年は、新しい技術を取り入れながら未活用部位を美味しく食べる調理法、
メニューの考案し、関東圏のデパートで販売しあか牛の美味しさを知ってもらうのが活動の中心だった。
・その後、販売だけでなく生産現場の課題をどう解決していくか、生産農家さんと一緒になって生産頭数を増やしていくことや、
牛のゲップ、メタンガスを減らす飼料を東海大学と研究するようになった。
・そして今、岸浪さんたちのプロジェクトで買った子牛を生産農家が肥育して出荷する形ができてきた。
・販路の出口先を設計することが、生産頭数の拡大と安定的な供給につながり、ひいては阿蘇の草原を守ること、
事業承継にもつながる持続可能な付加価値の高いモデルとなる。
・赤身で健康によいあか牛、取り組み次第で関東圏でこれから拡大していく余地はある。
5月の出演の際、今川先生は、あか牛が全国にもっと広がってほしい、畜産農家も増えてほしいと言っていました。
「あか牛」は作るだけではなく、搬送、屠畜、精肉そして肉の販売もあります。
今川研究室の研究と岸浪さんたちのプロジェクト、こういう共同研究もあるのですね。
さて、ゆっくりのんびりASO大陸「あか牛シリーズ」、最後となる次回第4弾は秋の放送予定です。
(*)南阿蘇村、慶応義塾大学大学院研究科、熊本県畜産農業協同組合連合会の3団体と、南阿蘇村商工会、みなみあそ観光局、東海大学九州キャンパス、くまもと阿蘇県民牧場、肥後銀行、グローカル・クラウドファンディングの6団体が連携しています
世界のハタケで 耕せジブン! 海外農業研修(アグトレ)、知ってる?
7/3(水)熊本キャンパスと臨空キャンパスで、
公益社団法人 国際農業者交流協会(JAEC)の村上さんによる海外農業研修説明会が実施されました。
説明会では、概要、研修コースの紹介、助成金等の活用、応募から渡航までのスケジュールの他、
アグトレ参加者の体験談を聞くこともできました。
研修コースは、アメリカ、ドイツ、スイス、デンマーク、オランダがあるそうです。
今から48年前の1976年、このアグトレでアメリカに渡ったのが今川先生で、
「このプログラムで2年間のアメリカ生活が無かったら、今の私はありません」と語っています。
2024年3月にこのホームページで紹介した佐藤さんも、東海大学でこの説明会に参加してスイスに行きました。
JAECのチラシにはこんなことが書いてあります。
“農業”は地域の特性を生かすことが大切ですが、逆に若い頃に違う国、地域、文化でのやり方、
自分とは異なる価値観を身につけることには非常に大きな価値があります。
アグトレは、自分の知識や技術を高めるための大切な回り道、異国の農業にどっぷりつかって自分を成長させる研修プログラムです。
言語の壁もあり実務作業は時として厳しく、苦しい瞬間もあるかもしれませんが、その苦労こそが皆さんの視座を高めます。
農場実習だけでなく、語学学習プログラムやセミナーなどを組み合わせたプログラムだそうです。
また、実習農場では研修手当が支給され、そのお金で現地生活を行うので、渡航前に現地生活費のすべてを用意する必要はなく、
助成金を活用すれば、費用負担が大幅に軽減されるそうです。
農学部に限らず、留学に関心の文理融合学部の皆さんも、JAECのホームページを見てみませんか。
アグトレ参加者の体験談、オンライン説明会など情報が充実していますよ。
両キャンパスでの説明会参加者はあわせて6名と多くはありませんが、参加したいという方がいらっしゃって楽しみです。
次年度は、さらに多くの学生さんに気軽に参加していただきたいなぁ、と思っています。
関心のある方は今川研究室にご連絡いただいても対応します。
絵本作家、サトシン
6月某日、絵本作家サトシンさんが、文理融合学部の前田学部長より委嘱状を受け取り、
東海大学九州キャンパスの客員教授に就任しました。
歌も歌うサトシンさん、就任式後は絵本ライブを披露。
アメリカに2歳の孫、コンラッド君のいる今川先生は、日本の絵本を買っては休みの日にZoomでお孫さんに読み聞かせをしています。
その中にサトシンさんの絵本もあって、そのご縁で今川研究室にも寄って著書へのサインと絵本ライブ。
今川研で披露されたのは「おとなからきみへ」。
大人になんかなりたくない、大人ってたいへんそう、そんな子どもたちや若者たちへの、サトシンからのメッセージ。
「そんなこと きみは いうけれど なったこと ないでしょ じっさいに おとなにさ
なんだってできる ほんとに やろうと おもえばね
おとなって おもしろい おとなだから おもしろい」 (詳しくは絵本でどうぞ)
サトシンさんの絵本を読んでみると、誰もがちょっと心にひっかかったことのあるお話で、示唆に富んでいます。
派手な恰好から受けるイメージとはちょっと違って(笑)。
そんなサトシンさんだから、客員教授に望まれたのかもしれませんね。
客員教授サトシン、東海大学にどんなメッセージを届けてくれるか楽しみにしましょう。
松野さん、おかえりなさい
2022年3月まで今川研究室にいた松野さんが帰ってきました。
今年度、JRA複合マーカー不受胎牛判別法開発事業の特定研究員として働きます。
ささやかながら、サンドイッチで歓迎。
またどうぞ宜しくお願いします。
「ゆっくりのんびりASO大陸 」 今川先生出演
3月の原川さんに続き、5月は今川先生がFMKのラジオ番組「ゆっくりのんびりASO大陸」に出演。
5/18(土)の12:30からのオンエア、お聞きになりましたでしょうか?
はじめに村岡章子さんから、今川先生のプロフィールが紹介されて始まったインタビュー、
以下のような内容が話されました。
・今川先生の4つの研究
① 牛の妊娠率をあげて妊娠牛を増やす研究 ② 哺乳類の胎盤の研究
③ 牛白血病(悪性リンパ腫)撲滅の研究 ④ 阿蘇のあか牛と草原を科学的に解明する研究(ラジオはこちらの内容)
・草原はあか牛に食料を与え、あか牛は糞や尿をだして草原に肥料を与える、また牛が草原を踏み歩くことで強い草へと育つ、
そんな両者の千年にわたる共存関係そのままのやり方を積極的に用い科学的に解明することで、次の千年の礎を作りたい。
・あか牛は、春から秋にかけては草原で、冬は里(牛舎)で過ごし出産、そして春にまた草原へ戻る、そのサイクルが重要。
おとなしく飼育もしやすいあか牛を飼いたいという農家も増えていってほしい。
・日本での牛の頭数は、黒毛が約261(*)万頭、ホルスタイン140(*)万頭に対し、あか牛は2万頭ほどと少ない。
あか牛の肉は、脂身が少なくサシがほどよく入りやわらかくてジューシー、そしてヘルシー。
素晴らしい環境で育ったあか牛を全国に知らしめたいし、肉も全国にでまわってほしい。
・牛は藁や草を食べて消化することで栄養を吸収している。その際にどうしてもメタンが出る。
メタンを出さないようにするということは、牛は消化できなくなるということ。
牛のげっぷによる環境問題、イメージがひとり歩きしてしまっている気がする。
今川先生の研究の一部が、わかりやすく伝わったのではないでしょうか。
聞き逃したけど聞きたい、という方がいらっしゃいましたら、お声かけください。
*番組では黒毛190万頭、ホルスタイン200万頭とお伝えしましたが、
ホームページ掲載にあたり農林水産省の最新データを確認したところ頭数が更新されていました。
ここでは最新データに変えて掲載いたします。
ドイツからの訪問 大野礼一さん
東大時代と違って、東海大学で今川研究室に所属する学生は多くはありません。
しかし研究室を訪れる学生、卒業生は後を絶ちません。
2020年3月に東海大学大学院博士課程(永井研究室)を卒業し、この3年ドイツで研究を続けている大野礼一さんもそのひとりです。
海外渡航して研究する場合、国内で研究するのとは違った諸々の手配や手続きが必要になります。
今川先生は、大野さんの博士論文の副査となったのが縁で、渡航後もZoomで大野さんのフォローを続けていました。
ドイツで師事している先生のこと、紆余曲折を経てアクセプトされた論文投稿のこと、これまでの振り返り、
そしてこれからのこと等々話は尽きません。
「どういう研究をやりたいか、自分がどういう研究者になりたいか、そしてそこに自分をどう近づけていくか。
会いたい研究者からメールの返信がこなければ、ドイツのアウトバーンを走行し
5分でも会えるように行動してみることだって時には大事だよ。」
将来を研究者としてやっていく上で、今の大野さんに何が必要なのか話す今川先生と、
それを漏らさないようしっかりメモをとる大野さんの姿がありました。
所属にこだわることなく、広く力になろうという心意気ある今川先生です。
春の訪問客 その3 新任特定助手 日比さん、高橋さん、原川さん
東海大学では、博士課程で学びながら授業を担当して給与を得る「特定助手」と、
博士課程修了後に本学に勤務する「特定助教」の制度が2023年から設けられています。
2024年度は、日比さん、高橋さん、原川さんの3名が新たに特定助手(総合農学研究所 所属)となり、
桜の熊本キャンパスで新任教員として紹介されました。
そしてその後研究室では、これから特定助手としてやっていく上での心構えなどが今川先生から熱く語られました。
春の訪問客 その2 佐藤友希さん
2023年春に東海大農学部を卒業した佐藤さんは、卒業後の1年間をスイスで農業研修生として過ごし、
そしてこの春帰国報告に来てくれました。
今川先生も40数年前、派米農業研修生として米国で2年間研修していたので、
佐藤さんが様々な状況を一つ一つ乗り越えながら研修を完遂したことに深く共感していました。
今川先生は、「東海大生が活躍するのを見ることが、この上ない喜び」だそうです。
学生時代より佐藤さんがひと回りもふた回りも成長したことがよく伝わってきました。
世界の様々な情報が簡単に手に入る時代ですが、実際に経験した人だけが解かること、得られることが、
大いにあるのだとあらためて感じました。
「若者よ、やってみなさい。人に会いなさい。それがきっとあなたを成長させ、糧になる!」
春の訪問客 その1 中村圭吾さん
かつての東大時代の教え子で(*1)、現在JICA海外青年協力隊でモンゴルに派遣されている中村さんが、
この春一時帰国で研究室に来てくれました。
中村さんは今回、久しぶりに恩師に会うだけではなく2つの目的を持って来熊しました 。
一つは、尊敬する蒲島 熊本県知事(*2)に会うこと。
そしてもう一つは、今川先生に婚姻届けの証人になってもらうこと。
2つの目的をしっかり達成、婚姻届けも提出されたそうです。
中村さん、お幸せに。
*1 2017年の研究室活動に中村さんの修士時代の記事もこのHPに掲載されています
*2 蒲島熊本県知事(3月は在任中)は、派米農業研修生、ネブラスカ州立大学、東大教授と今川先生のよき先輩です
「ゆっくりのんびりASO大陸」 原川さん出演
春の陽気が気持ちのいい3月某日、
阿蘇フィールドでFMKのラジオ番組「ゆっくりのんびりASO大陸」に出演する原川さんの番組収録がありました。
3/30(土)の12:30からのオンエア、お聞きになりましたでしょうか?
おなじみのパーソナリティ、村岡章子さんのインタビューで以下の内容が紹介されました。
・原川さんが東海大学大学院を卒業後、約10年を経て東海大学博士課程に戻ってきた
・阿蘇の次の1,000年のために、現在リモナイトをあか牛の飼料として利用する研究を行っている
・南阿蘇村、慶応大学メディアデザインチーム、熊本県畜産農業協同組合連合会を中心に取り組んでいる
「人、社会、地球にやさしい」持続可能な村を目指す取り組み「エシカルビレッジ構想」の紹介
・ASPECTA貞春桜まつり2024に「大草原が育む食と自然のエシカルビレッジ」構想ブースの案内
聞いたよ、話上手かったね、などのお声もいただきました。
聞き逃したけど聞きたい、という方がいらっしゃいましたら、お声かけください。
「ゆっくりのんびりASO大陸」には、今後も今川先生、原川さんが出演予定です、おたのしみに!
東海大学 研究Day2023
3/8(金)、 湘南キャンパスで「東海大学 研究Day2023」が開催されました。
東海大16の付置研究所・センターなどの多数の研究者・大学院生らが一堂に会し、
研究成果報告、セミナー、シンポジウム、情報交換会などを通して交流しました。
熊本からは、木下先生、中島さん、松本先生、今川先生の4名が参加し、3枚のポスター発表で成果を報告しました。
また今川先生は、プログラム最後のパネルディスカッションにも登壇し、
「どのように研究の若い芽を育てるか」を他の4人のパネリストと共に意見を交換しました。
学部を超えて、研究室を超えて その2
「熊本系褐毛和種繁殖雌牛に対するリモナイト補給の影響」を研究している稲永研究室の毛利君が、
卒論準備のため今川研究室に通っています。
これまで牛と触れ合う経験も少なかった毛利君ですが、採材や実験など卒論に向けてモチベーションは上がっているようで、
先日の中間発表もうまくいったそうです。
毛利君に限らず、研究室は違えど今川先生に相談に来る学生さんもいます。
「研究室を超えて皆で学生を育てる」そんな気風、研究室の枠にとらわれず「学生ファーストで考える」そんな文化を
今川先生はもっと根づかせたいと考えています。
学部を超えて、研究室を超えて その1
ある日の午後、今川研究室に文理融合学部 地域社会学科の安部先生と学生さんたちが集まりました。
災害や地域政策をこれまで研究してきた安部先生は、東海大学で新たにヒツジを介した地域交流に取組んでいます。
そこで今川先生による、シラバスに載っていない特別授業「安部ゼミ ヒツジについて」が開催となったわけです。
「昔は阿蘇での羊を飼っていた家はたくさんあったと聞いて、阿蘇の家畜史(ヒツジ)をまとめてみようとゼミでは話をしています。
地域社会の中で人は家畜やその環境とどう付き合い、阿蘇の生活が営まれてきたのか社会学の視点でアプローチを試みていますが、
「そもそも家畜って?」や「種」の話などは私にはできません。
今川先生のおかげで、私自身勉強できる時間になりました。
あっという間の時間だったので、また特別講義をお願いしたいです」と安部先生。
「いつもと違った視点の話で新鮮でした。深い話も聞けてよかった」とゼミの学生さん。
活気あふれるゼミに、学部は違っても、研究者や学生の役に立つことがあれば引き受けたいと今川先生も意欲的でした。
第19回アジア農業シンポジウム
12月2日、阿蘇くまもと臨空キャンパスにてアジア農業シンポジウムが5年ぶりに開催されました。
アジア諸国における食料・農業問題を考えていくために、研究成果の共有と研究者間の交流を深めることを目的として
1982年に始まった国際会議です。
「今考える農学の未来~農学は、地域、世界、未来とどう向き合うべきか?~」をテーマに、
口頭発表、ポスター発表、パネルディスカッションが実施され、
東南アジアの地域の課題から世界の農業の未来についてあるべき姿、我々がなすべきこととは何かについて議論を深めました。
蒲島郁夫知事ら来賓、学生や教職員、熊本県内の高校生や住民らが来場、海外9大学へのオンライン配信も併用し約600名の参加に上ったそうです。
今川先生は、シンポジウムの最後を飾るパネルディスカッションで座長を務めました。
国際的な顔ぶれのディスカッションは、アジア農業の将来を考える白熱した時間となり60分の予定が90分になるほどでした。
また研究室からは、原川さんがポスター発表をしました。
日本動物遺伝育種学会 in 阿蘇くまもと臨空キャンパス
例年11、12月はなにかと予定の多い今川先生ですが、今年は一層出番の多い年でした。
11/18(土)19(日)の日本動物遺伝育種学会では大会長を務め、講演も行いました。
テーマ:小さいものから大きなものへ ~ポストコロナ時代のウィルス・微生物学~
座長 西堀 正英(日本動物遺伝育種学会会長,広島大学 教授)
講師 志多田 千恵 先生(熊本保健科学大学 共同研究員)
「熊本県内土壌中の破傷風菌分布調査と分離菌のゲノム解析」
佐藤 賢文 先生(熊本大学 教授)
「ヒトとウイルスの関わり合い~ヒトT細胞白血病ウイルスとウシ白血病ウイルスを例として~」
今川 和彦 先生(東海大学 教授)
「内在性レトロウイルスと胎盤の獲得、進化と多様性」
講演後の討論会で今川先生は、「今後も生産者や熊本の皆さんに還元できるような研究を展開していきたい」と学会を締めくくりました。
東海大生にあか牛のうまさを知ってほしい~2023 欅祭~
「絢爛」がテーマだった2023年度の欅祭、今年もあか牛の丸焼き、やりました。
今年度は、今川先生の想い「東海大生にあか牛のうまさを知って欲しい」を前面に打ちだし、
より多くの人に食べてもらえるよう1人1パック限定で販売しました。
価格は変わらず、こだわりのワンコイン(←毎年赤字)。
熊本の農畜産業をこれから背負っていく東海大生がずらりと並びました。
今川先生の授業「世界の畜産」を受けている学生さんもたくさん来てくれました。
あか牛なのにホルスタイン柄の面々に、今年はあか牛も混ざりました。
そして夜には、怒涛の2日間を労う打上も。
「打ち上げも参加させて頂きとてもエンジョイできました!研究室、プライベートなど貴重な繋がりをえることができ感謝しております!来年度もどうぞよろしくお願いいたします。」中島さん、加藤さん、加藤木さんらも楽しんでくれたようです。
今川先生の長年の相棒 五嶋さん、卒業後もなにかにつけ駆けつけてくれる山田さんも、ありがとうございました!!
大槻君、3年ぶりに研究室訪問
研究室の卒業生が3年ぶりに研究室を訪れました。
学部生ながら総説を書き学会誌に掲載されるなど、今川先生から大学院へ進むことを嘱望された大槻君です。
学生時代から牛を育てる仕事をしたいと言っており、今は牛の削蹄師として働いているそうです。
「長いこと大学教員をしていますと、卒業生が訪ねてきてくれ、近況を分かち合うことに幸せを感じます。
彼は勢いのある学生で、今も壁(?)にぶつかりながらも前に進もうとしています。」
逞しく成長した大槻君に目を細め、これだから研究室はやめられない、と語る今川先生です。
大槻君が過ごした学生時代は、コロナ禍で規制が厳しい時でした。
ラボミーティングや論文指導もオンラインの時期もあり、ましてや一緒に飲みに行くようなこともできなかったそうです。
その代わりというわけではありませんが、研究室で語らった後はいつもの居酒屋&カラオケコースへ。
後日、大槻君から連絡がありました。
「先日はありがたい機会をいただきありがとうございました。とても充実した時間を過ごせました。
またでっかくなって熊本に戻って来たいと思います!」
秋学期 月4限「世界の畜産2023」
秋学期が始まりました。
今川先生の授業は学部生対象の「世界の畜産」です。
本授業では、山羊、羊、豚、牛、鶏や馬などの家畜化の過程・家畜改良の歴史や世界各地の畜産の特性、さらに大規模経営として発展してきた歴史や「今」を紹介する。その中で日本の畜産の変遷から現在を位置づけ、安全・安心な動物生産と世界の中での日本畜産の「これから」を考える材料と視点を培う。(シラバスより抜粋)
2~14回の授業後は、提出されたレポートに今川先生がしっかり目を通し、一人一人に採点とコメントを書いて返しています。
数十人のレポートを読んでコメントを書くのは、けっこう時間もかかります。
1日かけても終わらないこともありますが、東海大生の伸びしろを信じ例年続けています。
自身が学生だった時代もそうであったように、研究だけでなく人を育てる教育もまたとても重要な仕事だというのが今川先生の信念です。
実際、回を重ねるごとに何かをつかみ力をつける学生さんがいます。
今年のレポートも楽しみにしていますよ。
原川さん、大学院博士課程入学
9月20日、大学院博士課程に社会人の原川さんが入学しました。
ご家族と先生方に見守られての原川さんのための入学式は、アットホームないい式になりました。
研究室でも原川さんファミリーを囲んでお祝いをしました。
愛らしいお嬢さんを膝にのせ、
「また今日から心も新たに今川先生にご指導ご鞭撻をいただき、一生懸命に研究に取り組み、掛け替えのないこの貴重な機会をフルに楽しんでいきたいと思います!」と原川さん。
はい、原川さん、こちらこそ宜しくお願いします。
濱野先生をお迎えして
長年にわたり家畜改良事業団を牽引され、現在、日本家畜人工授精師協会 常務理事の濱野先生を熊本にお迎えしました。
今川先生は最初に会った時、この人は「本物」だと思ったそうです。
今川先生の研究プロジェクトの打合せはもちろん、講義も快く引き受けてくださいました。
懇親会の席では、知らなかった研究の裏話なども聞けたそうですよ。
濱野先生、ありがとうございました。
農学特別講義B打ち上げ
大学院生を対象としたこの授業は、学生のプレゼン、そしてデスカッション(アウトプット)が中心の授業。
3回目からは、学生諸子が一人一人論文要旨(abstract)を読解し、他の学生の前で発表し授業が進みました。
そしてこの日は、14回の授業を終えお疲れさまでしたの打ち上げ。
1次会のあとも楽しい時間は続いたようですよ。
さぁ、夏休み突入!
トリプルでお祝い!!
71歳となる今川先生の誕生日を、今年もサプライズでお祝いしました。
また、6月から特定研究員として着任した川原井さんの歓迎祝い、
大学院博士課程を受験し今秋からの社会人入学を果たした原川さんの合格祝い、
「川」の字がつく3人のトリプルお祝いとなりました。
平均年齢は高いですが、新しいメンバーも迎え益々期待が高まる今川研究室です。
山田さんと加藤さんが来てくれて、研究室が華やいだ1日でした。
研究室が紹介されました
「阿蘇・熊本から世界へ発信する」を合言葉にダイナミックな研究に取り組む、と題して、
東海大学総合農学研究所・分子繁殖科学研究室が紹介されました。
現場にこそ「答え」がある。答えを見つけるためには・・・
研究室の概要や紹介とともに、今川教授からのメッセージも掲載されています。
「臨床獣医2023年7月号、臨床獣医師のための研究室ガイド」
テネシー大学学生交流会
5/29(月)・30(火)、テネシー大学Animal Scienceの学生ら10人が東海大学を訪問しました。
テネシー大学一行は、熊本キャンパスで今川教授による2時間の講義で世界的研究を日本人学生らと学び、
生物科学研究科および農学研究科の学生らのガイドのもと、臨空キャンパスの研究室を巡りました。
また、文理融合学部の学生らも多数参加してのシエスタでの学生交流会が大いに盛り上がりました。
<参加者の声 一部紹介>
●普段英語圏の方と話す機会がない中、身振り手振りを交えて案内をしましたが、自分も途中から楽しくなっていました。
一層、英語学習に力を入れようと思いました。
●英語での授業や会話、研究紹介は非常に難しく苦労しましたが、今後研究者を目指す自分にとって非常に良い経験になりました。
●この時意気投合したテネシー大学の学生と、その後もインスタグラムでやりとりをするようになりました。
●学生が英語で積極的に交流する姿を見てとても嬉しく感じました。私もテネシーのことを色々と学べて楽しかったです。
このような場を設けて下さり感謝しております。コロナ禍で中止しておりましたLunch Time Englishを再開したいと思います。
東海大建学祭in熊本キャンパス「欅祭」
11月2日3日の2日間、青空のもと模擬店「いんたぁふぇろんたう」では、
赤牛の丸焼き(13~14 kg肉塊3個、約40 kg)をその場で焼いて切って販売しました。
「ホントにハンパなく美味しいんです!!」
早々に290食完売、なかなか濃い2日間でした。
「熊本の赤牛ってこんなに美味しいんだって、これからの熊本で畜産に携わっていく学生たちに先ずはわかってほしい。だからやる。」
建学祭での赤牛の丸焼きには、今川先生のそんな想いがあります。
ご協力いただいた方々、あらためてありがとうございました。
古希
研究室を巣立った山田さんと(研究室生ではないけど研究室生のような)加藤さんが、サプライズで誕生日祝。
今年は70歳古希、まだまだやりたいことがたくさんあって元気な今川先生です。
祝・卒業
山田さん、岩田さん、川崎さん、卒業おめでとう!
松野さん、新天地アメリカでのご活躍を!
皆さんのこれからの成長を心より祈っています。
メリー・クリスマス
研究室にてクリスマスパーティ
イタリアンのお店のピザやオードブルで
学部生の総説が学会誌に
大槻海人(卒論生)さんが教授らと執筆した総説「胎盤の進化や多様性に関与するレトロトランスポゾン」が、
日本卵子学会誌「JOURNAL OF MAMMALIAN OVA RESEARCH」に掲載されました。
「学部生が総論をまとめることはまれですが、大槻さんは多くの論文を読み解き、理解し、
自分の言葉に置き換えてよくまとめた」と今川先生。
東海大学新聞にも写真とインタビュー記事が取り上げられました。
研究者集結
写真左から、今川先生、宮本先生(帯広畜産大)、松野助教、草間先生(東京薬科大学)、島田先生(広大)
日頃から共同研究をしている先生方が、大型研究予算の推進会議で研究室に集まりました
赤牛の丸焼き!
東海大学建学祭にて、分子繁殖科学研究室では赤牛の丸焼き販売を販売しました
おいしい、またやっての声多数!!
ヤヒアさん、ありがとう
エジプトから来てラボのメンバーだったヤヒアさんの送別会